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December 12, 2007

高学歴ワーキングプアの第二章は・・・

最近、「高学歴ワーキングプア フリーター生産工場としての大学院」(水月昭道著、光文社新書、700円)を読んだ。結構売れているらしい。東大生が読む本のベスト5にも入っているらしい。

タイトルの通り、今大学院生の就職(専任教員としての就職)がかなり難しい現状がある。色々な大学の非常勤講師をやりながら、はたまた、特定の大学や研究機関のポスドク(=ポストドクター=任期付助手)をやりながら、ポストの空きが出たら、その公募に応募し続けるものの、ほとんどは、定員1人の採用に多くて数十、百もの応募があるため、落ち続ける人の方が圧倒的に多くなり、専任教員への道を諦めざるをえないわけだ。

大学院の博士号を折角取得しても専任職を得られないまま、フリーターへ。路頭に迷った挙句、行方知らずの人も一定数いることへの警告。

この本では以下のようなショッキングなデータや文章を示している。

日本の大学院博士課程修了者数15966人のうち、1471人(9.2%)は死亡・不詳の人(文部科学省調べ平成18年[2006年])で就職者は9147名(57%)。博士卒の約四割は常勤の職を持てない。

人文・社会科学の分野では修了者2601人のうち、495人(19%)はは死亡・不詳の人(文部科学省調べ平成18年[2006年])で就職者は897名(35%)と、この分野での死亡・不詳の人の割合が突出しており、この分野では危機的状況である。

大学院重点化政策により、大量の大学院生を輩出させ、大学側が目論んだ少子化対策は功を奏した。しかし、その先の進路を十分に確保させるための政策はまったくなく、学生にとっては大学のポストが増えないまま大量のワーキングプアを出す結果になった。

私も博士課程の人間。その境遇の一人。
実力はなかったが、公募ではなく、教授の知り合いからポストの空きの連絡があった。
コネが巡ってきた。ポスドクも経験せずに天の声が。運だけはあったようだ。
来年から小さな大学に赴任。名前を聞いても存在がよく分からないほどの大学。

「どうしようかと迷ったのですが、次に常勤のポストがまわってくるのはいつになるかわからなかったので、決めました。」

本文42ページの文章の言葉そのまま、自分の実体験になった。

進路が決まってたからこそ読めた本かもしれない。

しかし、これから少子化は加速し、大学も潰れる時代になることが予想される。10年先、20年先どうなっているか分からない。
運よく専任・常勤職を得られても「高学歴ワーキングプア第二章」が待っている。

それは・・・

大学がこれから徐々に潰れていき、高学歴の大学教員が大量に路頭に迷うかも。つまりは大学教員難民が出る。

これこそ流行語「ネットカフェ難民」の大学教員版が将来起こりうる可能性も否定できない。

職を得られたとしても安閑としていられない。身につまされる問題だ。

本来、大学教員は大学を渡り歩く渡り鳥のようなもの。少しでも経営状態の良い大学になんとしても早めに行かなければ・・・

専任になる来年の四月になっていないのに、すでに先先のことを考え始めている今日この頃。

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Comments

こちらの記事にトラックバックを送っても受け付けてもらえません。なぜでしょうか。

Posted by: narratorian | February 13, 2008 at 08:13 PM

当方ブログのトラックバックにおいては、スパム攻撃を過去に大量に受けた経験から、IP禁止リストを作って一部IPブロック対応はしています。
しかし、そちらのIPはトラックバック可能になっていることを確認しましたので普通にできると思うのですが・・・
ほかに原因があるか、調べてみます。すみません。

Posted by: 馬並主宰 | February 14, 2008 at 12:39 AM

ご回答ありがとうございます。また間をおいてトラックバックを送り直してみます。

Posted by: narratorian | February 14, 2008 at 01:02 AM

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